藤椒(タンジャオ)油というものすごく美味の山椒香味油があります。中国の四川省の小さな村で採れる藤椒というキリリとしつつ上品な香りの山椒の香りを溶かし込んだもので、感動的においしいのです。
生の山椒や乾燥した山椒を他のスパイスと一緒のタイミングでわりと多めに使って煮込んでも、仕上がり時には山椒の刺激も香りも消えてしまいます。
山椒の辛味は熱に弱いのです。刺激性を期待するなら長時間煮込んだりせず、ふりかけたり添えたり、さっと炒める程度にしないと辛み感は弱くなります。
山椒を油漬けにしたものをカレーにトッピングして使うなど仕上げに熱をいれずに使うと山椒のよい香りがカレーに新鮮なおいしさを与えてくれます。藤椒油を小さじ1ほどカレーにかけて食べてみると驚きのおいしさです。
コショウも同じくピリッとした刺激のために用いるなら火を止めてからか、止める直前にかけないといけません。
臭み消しや風味のために用いるのなら、仕込み段階や調理中に使います。
ステーキなどガツンとブラックペッパー(のほうが白より刺激が強い)を効かせたいときは焼き終わりのほうで使ってください。
マスタード。おでんの大根やソーセージにつけて食べるとピリッとした刺激を感じます。
おでんと一緒に煮込むと刺激は残りません。
カレーや炒めものにマスタードシードを使うときに期待されるのは刺激ではなく、ナッツのようなロースト臭や乳化による若干のとろみがつくことです。
唐辛子の刺激だけは比較的、熱に強いです。
強火で煮込んでも辛味は残ります。でもいずれ熱によって刺激が失われていきます。
カレーに唐辛子を入れすぎてしまったら、長く煮込むとやがて食べやすくなっていきます。
このようにスパイスの刺激は熱に弱いのです。
スパイスの特徴を知ることで効果的に使うタイミングが把握できるようになります。
いろいろ実験してみてくださいね。
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