カレーが黄色いのはターメリックの色です。
ターメリックを入れなければカレーは茶色か白っぽい色か、または食材の色素が出た色に仕上がるはずです。
ヒンドゥー教の儀式では太陽の象徴としてターメリックの黄色い色で染色したものが使われます。ターメリックの黄色は太陽崇拝につながるパワフルなものなのです。
ターメリックが服に着くともう絶対に落ちません。布を黄色く染める加工時にも使われるターメリックの強力な染色力は、クルクミンという色素成分からきています。
クルクミンは使い方や保存法により変化します。
🍋レモンなどの酸とクルクミンは、ターメリックをより鮮やかな黄色に保ってくれます。
🥔重曹などのアルカリ性とクルクミンの結びつきにより、ターメリックは赤っぽいオレンジに変化します。
🍳鉄のフライパンで炒めたりすると、鉄分と結びついたクルクミンは黒っぽく変化します。
☀️日光の当たる場所に置いておくと、光により色素が分解されます。生のターメリックも乾燥パウダーも鮮やかな色を保つためには暗いところで保存してください。
ターメリックが衣服などに付いてしまって黄色く染まったものを落としたいときは、日光にあてて何度か干すと色素が分解されて着色が薄くなるので、色を落としたいときは試してみてください。
ターメリックを使う目的は香り付けではなく、黄色い着色です。
でも着色のためだけでなく、ターメリックにはさまざまな健康効果があります。ターメリックの認知症への効果はかなり研究が進んでいて、ターメリックがもつ成分クルクミンの健康効果と認知症予防効果がわかっています。
ターメリックはスーパーフードと言いたいぐらいのさまざまな健康効果が証明されています。ターメリックは着色と健康効果を期待して使用されているというのが正しいでしょう。
では味や香りは?
ターメリックは使いすぎると土臭さと苦味があるので、あくまでも色づけのために使ってください。味や香りを出そうとさらに分量以上のターメリックを加えたりするとおいしくなくなってしまいます。
そしてターメリックは水には溶けにくく、油によく溶けるので(サフランと逆)、ターメリックライスを炊くときは大さじ1か2の油を加えて炊いてください。でないと、まだらな黄色いごはんになってしまいます。
ターメリックの大きな特徴として、
× 水には溶けない
○ 油に溶ける
○ アルコールに溶ける
というのがあります。
油と調理することで色も風味も引き出されます。
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